お墓をお持ちの方

秋は紅葉が美しい季節ですが、その一方でお墓まわりには落ち葉や木の実が多く落ち、掃除の負担が増える時期でもあります。
気づかずに放置すると、濡れた落ち葉が墓石に貼り付きシミや変色の原因になったり、実や樹液が悪臭や虫を呼び寄せたりすることがあります。
さらに、強い風や台風によって枝が折れ、墓石を傷つけてしまうケースも少なくありません。
こうした季節特有のトラブルを防ぐには、こまめな掃除や適切な樹木管理が欠かせません。
この記事では、秋の落ち葉掃除のコツや便利な道具選び、剪定のタイミング、雑草やコケの除去方法など、すぐに実践できる秋の墓掃除のポイントをご紹介します。
目次

秋になると、気温が下がり空気が澄んでくる一方で、お墓まわりでは思わぬ自然のトラブルが起こりやすくなります。
特に注意したいのが「落ち葉・実・樹液」といった木々からの影響です。
これらは放置すると見た目が悪くなるだけでなく、墓石を傷めたり、通路の安全性を損なったりする原因にもなります。
秋の落ち葉は風情がありますが、お墓にとっては厄介な存在です。
濡れた落ち葉が墓石に長時間張り付くと、染みや変色の原因になります。
樹木によっては甘い樹液が落ち、黒ずみやカビの温床になってしまうことも。
木の実や種が熟して落ちると、潰れて汚れや臭いの原因になる場合もあるため、こまめな清掃が大切です。
落ち葉が溝や排水口、花立ての中に詰まると、水はけが悪くなり、雨水が溜まってコケやぬめりが発生しやすくなります。
また、滑りやすくなるため、足元が危険になります。
通路に溜まった落ち葉も、雨で滑りやすくなるため、お年寄りの転倒リスクにもつながります。
秋は台風や強風が多く発生する季節でもあります。
お墓まわりに大きな木がある場合、枝が折れて墓石を直撃する可能性があり、大きな損傷につながることもあります。
特に里山墓地など自然の多い環境では、定期的な枝の点検と剪定が安全対策として重要です。

秋の墓参りや管理で最も手間がかかるのが「落ち葉の掃除」です。
特に樹木が多い墓地や里山墓地では、数日放置するだけで墓石や通路が落ち葉で埋まってしまうこともあります。
効率よく、そして墓石を傷めないようにするには、掃除のタイミングと道具選びが大切です。
落ち葉掃除の基本は「こまめに」「乾いた状態で」行うことです。
雨で濡れた落ち葉は墓石に張り付きやすく、掃除が大変になるだけでなく、シミやカビの原因にもなります。
晴れた日や風が弱い日に作業すると効率的です。
落葉期は一度に大量に落ちるため、月1回ではなく2週間に1回程度の掃除が理想的です。
・竹ぼうき:通路や広い範囲の落ち葉を集めるのに最適。石を傷つけにくい。
・熊手:花立ての周辺や隙間など細かい部分に便利。
・ブロワー(送風機):大量の落ち葉を短時間で吹き飛ばせるため、広い墓地を管理する人におすすめ。
・手袋とゴミ袋:必須アイテム。落ち葉の中には虫や小枝も混ざっているため、安全のために軍手を着用しましょう。
墓石の上や花立ての周辺など、繊細な部分は柔らかいブラシや布で仕上げると安心です。
墓石に落ち葉や実が張り付いた場合、強くこすらず水で流すのが基本です。
無理に削ると石材に傷がつき、そこから水が浸み込みやすくなります。
また、樹液や実の汚れは、放置すると固着して取れにくくなるため、早めの処理が肝心です。
専用の洗剤を薄めた水で優しく拭くと、石を傷めずに汚れを落とすことができます。

お墓の周囲にある樹木は、緑の彩りを与え落ち着いた雰囲気を演出してくれます。
しかし、秋は落ち葉や実の落下が増え、墓石の汚れや清掃負担を大きくする要因になります。
樹液が石に付着するとシミや黒ずみの原因になり、放置すれば石材の劣化につながることもあります。
そのため、定期的な剪定や樹木管理は、見た目だけでなく墓石を長く守るためにも欠かせません。
多くの樹木は、秋から冬の落葉期や春先の芽吹き前に剪定すると木へのダメージが少なく済みます。
特に墓地に多いサクラやモミジなどは、夏場に枝が茂りすぎると風通しが悪くなり、湿気で苔やカビを誘発します。
剪定のポイントは以下の通りです。
・墓石や通路に覆いかぶさる枝を優先的に切る
・枝が密集している部分を間引き、光と風を通す
・太い枝を切るときは切り口に防腐処理をして腐朽を防ぐ
自分での作業が難しい場合は、庭師や管理事務所に相談するのも安心です。
どんぐりやギンナン、柿などの実は、熟すと落下して墓石や供物台を汚してしまいます。
特にギンナンはにおいが強いため、参拝の際に不快感を与えることもあります。
落下を完全に防ぐことはできませんが、実がつきやすい枝を短く切り戻すことで、翌年の負担を軽減できます。
また、実を拾いきれない場合は、ネットを敷くなど一時的な工夫も有効です。
樹液は透明〜褐色で粘着質があり、墓石に付着すると時間の経過とともに黒ずんだシミになります。
対処の流れは以下の通りです。
1. 付着直後なら、水をかけて柔らかい布で拭き取る
2. 乾燥して固まった場合は、墓石専用の洗剤を薄めた水で湿らせた布を当て、数分置いてからやさしく拭く
3. それでも落ちない場合は無理にこすらず、石材店や専門業者に相談する
強アルカリ性の洗剤や研磨スポンジは石材を傷めるため避けましょう。
樹木管理を定期的に行うことで、掃除の負担が減るだけでなく、台風や強風で枝が折れるリスクを減らす効果もあります。
自然に囲まれた墓地ほど、樹木の管理が「お墓を守る第一歩」になるといえるでしょう。

秋になると雑草の成長は一段落するものの、油断は禁物です。
気温が下がっても一部の草は残り、墓所の美観を損ねる原因になります。
また、枯れた雑草が残っていると風で飛ばされ、花立てや排水口を塞ぐこともあります。
この項目では、秋から冬にかけても実践できる雑草対策と、墓所を清潔に保つための工夫をご紹介します。
墓所で見られる雑草の中には、スズメノカタビラやオオバコ、スギナなど、寒さに強い種類もあります。
これらは冬場でも地面にしっかり根を張り、春になると再び勢いを増してしまいます。
秋の段階で抜き取っておくことで、翌年の負担を減らすことができます。
雑草対策には複数の方法があり、墓所の環境に合わせて選ぶのがおすすめです。
・防草シート:光を遮断して雑草の成長を防ぐ。玉砂利を上に敷くと見た目もきれい。
・除草剤:短期的に効果を得られるが、墓石にかからないよう注意が必要。ペットや環境への影響も確認しましょう。
・固まる土(真砂土):通路や隙間に敷くことで雑草が生えにくくなり、見た目も自然。
いずれも「一度で完璧に防げる」ものではないため、定期的なチェックと組み合わせが大切です。
湿気が多い墓所では、落ち葉や枯れ草を放置するとコケや苔が広がりやすくなります。
苔は一見すると風情がありますが、実際には滑りやすさや石材の劣化につながるため、放置は避けた方が安心です。
除去の基本は、まず柔らかいブラシやスポンジで優しくこすり落とし、その後に水でしっかりと洗い流すことです。
それでも落ちない場合には、市販の強い洗剤ではなく墓石専用の洗剤を用いるのが適切です。
金属ブラシや強い洗剤は石材を傷つける恐れがあるため使用しないようにしましょう。
もし落としきれない場合は、無理をせず石材店に相談すると安心でしょう。
公営や民営の霊園と違い、自主管理墓地や里山墓地では清掃や樹木の手入れを利用者自身が行う必要があります。
自然豊かな環境だからこそ落ち葉や雑草が増えやすく、また管理者がいない分、トラブルを防ぐには日ごろの工夫が大切です。
家族や親族が複数人でお墓を守っている場合、掃除や剪定を「誰が・いつ」行うかを明確にしておくと、作業の負担が偏らずスムーズです。
グループLINEなどで掃除後の写真を共有するだけでも、遠方の親族に状況を伝えられるため安心感が生まれます。
高齢になったり、転居で遠方に住むようになると、自分でこまめに通うのが難しくなることもあります。
その場合は、石材店の「墓じまい前の清掃代行」や「定期点検サービス」を利用するのもオススメです。
台風や大雨の後だけ点検を依頼するなど、スポット的に活用する方法もあります。
里山墓地では落ち葉や雑草が多いのは自然の摂理でもあります。
大切なのは、自然を排除するのではなく、供養の場として気持ちよく過ごせる状態を保つことです。
樹木を必要以上に伐採するのではなく、光や風の通りを良くする程度に整えるなど、無理のない管理を心がけると良いでしょう。
紅葉が美しい季節は、お墓にとっても景色を彩る一方で、落ち葉や木の実が増えて管理の手間がかかる時期でもあります。
掃除を怠ると墓石にシミや変色が残り、苔の繁殖につながるなど、後々の負担が大きくなってしまいます。
そのため、定期的な清掃や樹木の剪定、雑草や苔の除去をバランスよく行うことが大切です。
今回ご紹介したように、落ち葉の多い季節は掃除のタイミングを工夫したり、竹ぼうきやブロワーといった便利な道具を活用したりするだけで作業がぐっと楽になります。
また、落ちにくい樹液や苔の汚れは無理をせずに、専門店に相談するのが安心です。
秋に少し手をかけておくだけで、お墓は清らかで気持ちよい空間を長く保つことができます。
ご先祖さまへの供養の気持ちとともに、今年の秋はぜひお墓まわりの掃除や管理を実践し、清潔で安心できる環境を整えてみてはいかがでしょうか。
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