お墓をお持ちの方
春のお墓の草取り&掃除のポイントとは?効率的な雑草対策とメンテナンス方法

春になると、温暖な気候と豊富な雨によって雑草が急速に成長します。
お墓も例外ではなく、冬の間に眠っていた雑草の種が発芽し、一気に広がることがあります。
雑草が生い茂ると、お墓の見た目が悪くなるだけでなく、墓石の劣化や害虫の発生といった問題を引き起こす可能性もあります。
そこで、春のうちに適切な草取りや雑草対策を行うことで、長期的にお墓を美しく保つことができます。
本記事では、春に雑草が生えやすい理由や雑草が生えにくい工夫など、春のお墓の維持管理のポイントを詳しく解説します。
春に雑草が生えやすい理由
春はお墓の雑草が一気に生えやすくなる季節です。
その理由と、雑草を放置するとどのような影響があるのかを詳しく解説します。
1.気温と湿度の上昇
春になると気温が上がり、冬の間に眠っていた雑草の種が発芽しやすくなります。
また、春は雨が多いため、湿度が高まり、雑草が急成長するのに適した環境になります。2.日照時間の増加
冬に比べて日照時間が長くなることで、植物の光合成が活発になり、雑草も成長しやすくなります。3.鳥や風による種の運搬
風が強くなる春は、雑草の種が遠くまで運ばれやすくなります。
鳥が運んできた種が墓地の土に落ちることもあります。
お墓の雑草を放置するデメリット
1.お墓の見た目が悪くなる
墓地に雑草が生い茂ると、手入れされていない印象を与えてしまいます。
特にお彼岸やお盆に訪れる際、雑草だらけではせっかくのお墓参りの気持ちが台無しになることもあるかもしれません。
2.石材の劣化を早める
雑草が生い茂ると、根が墓石の隙間に入り込んでしまい、石材を傷つけることがあります。
また、湿気がこもりやすくなり、苔やカビが発生しやすくなります。
3.害虫の発生
雑草が増えると、蚊やダニ、ハチなどの害虫が発生しやすくなります。
お墓参りの際に虫に刺されたり、ハチの巣ができることもあるため注意が必要です。
4.草刈りの手間が増える
放置すればするほど雑草は増え、手入れが大変になります。
定期的に手入れすることで、作業の負担を軽減できます。
効果的な草取りの道具や時期について

お墓の草取りを効率よく行うためには、適切な道具を使い、最適な時期に作業することが重要です。
ここでは、草取りに適した道具や作業時期の選び方を解説します。
効果的な草取りの時期
春の草取り(3月〜5月)
春は雑草が急成長する時期なので、早めに対策をするのがポイントです。
3月〜4月のうちに一度草取りをすると、その後の成長を抑えやすくなります。
雨上がりの翌日は土が柔らかくなり、根ごと抜きやすいのでおすすめです。夏前の草取り(6月)
梅雨の時期は湿度が高く、雑草が勢いよく伸びるので注意が必要です。
この時期にしっかりと根を抜いておくことで、夏の間の雑草管理が楽になります。秋の草取り(9月〜10月)
秋は雑草が種をつける時期なので、増えるのを防ぐためにもこの時期に除草しておくと効果的です。
草取りに役立つ道具
効率よく雑草を取り除くためには、以下の道具を活用すると便利です。
| 道具名 |
特徴と使い方 |
| 草抜き鎌 |
地面に密集した雑草を削り取るのに便利 |
| 根こそぎ取り用フォーク |
雑草の根を深く掘り起こして抜くのに最適 |
| 軍手(滑り止め付き) |
手を保護しつつ、しっかりと草をつかめる |
| 剪定ばさみ |
太めの雑草やツル植物を切る際に活躍 |
| 雑草防止スプレー |
除草後の再発防止に使用(環境に優しいものを選ぶと◎) |
| ゴミ袋・熊手 |
草をまとめて捨てる際に便利 |
草取りのコツ
根からしっかり抜く
地上部分だけ刈ると、根が残り再び生えてしまいます。根元からしっかり引き抜きましょう。湿った土の状態で作業する
雨上がりや朝露が残っている時間帯に作業すると、土が柔らかくなり根ごと抜きやすくなります。雑草を生えにくくする工夫をする
後ほど詳しく解説しますが、防草シートや砂利を敷くことで雑草の再発を防ぐことができます。
草が生えにくい工夫
雑草を抜くだけでは、時間が経つとまた生えてしまいます。
そこで、雑草が生えにくくなる工夫を取り入れることで、お墓の管理を楽にすることができます。
①防草シートを活用する

防草シートを敷くことで、雑草の成長を抑え、お墓の手入れを楽にすることができます。
防草シートのメリット
雑草の発生を大幅に抑える
シートが光を遮断することで、雑草が生えにくくなります。手間とコストの削減
こまめな草取りの必要がなくなり、長期間にわたって管理が楽になります。景観を損ねない
黒色やグレー、茶色などの防草シートを選ぶと、自然にお墓の雰囲気になじみます。
防草シートの設置方法
1.雑草をすべて取り除く
シートを敷く前に、地面の雑草をしっかり抜いておきます。
2.地面を平らにならす
凹凸があるとシートが浮いてしまうため、地面を整えておきます。
3.防草シートを敷く
シートの端がめくれないよう、ピンや固定具でしっかり固定します。
4.上から砂利を敷く(オプション)
シートの上に砂利を敷くと、さらに雑草が生えにくくなり、見た目も自然になります。
②砂利を敷いて雑草を防ぐ

お墓の周りに砂利を敷くことも、雑草対策として有効です。
砂利のメリット
雑草の成長を防ぐ
砂利が光を遮り、雑草の発芽を抑えます。水はけが良くなる
砂利があると水たまりができにくくなり、苔やカビの発生も防げます。お墓の見た目が整う
明るめの砂利を敷くと、お墓の雰囲気が清潔で美しくなります。
砂利を敷くポイント
厚めに敷く(3~5cm程度)
砂利の量が少ないと、雑草が生えやすくなってしまうため、しっかり厚めに敷きましょう。防草シートと併用すると効果的
防草シートの上に砂利を敷くことで、さらに雑草が生えにくくなります。砂利の種類を選ぶ
墓地では、白玉砂利や黒玉砂利などが人気で、景観を損なわない色合いを選ぶのがポイントです。
③環境に配慮した除草剤を使う
防草シートや砂利を敷く前に、環境にやさしい除草剤を活用するのも手です。
除草剤を使う際のポイント
強力ものは避ける
一般的な強力な除草剤は、墓石にも影響を与える可能性があるため、自然由来の除草剤を選ぶと良いでしょう。墓石にかからないように注意する
除草剤の成分が墓石に付着すると、変色やシミの原因になることがあるので、慎重に散布しましょう。周囲の環境に配慮する
風が強い日や雨が降る前後は避け、適切なタイミングで使用することが大切です。
春のお墓の維持管理のポイント

お墓の草取りや雑草対策を行った後も、定期的に維持管理を行うことで、美しい状態を長く保つことができます。
特に春は新しい雑草が生え始める時期であり、気温や湿度の変化によって苔やカビが発生しやすい季節でもあります。
そのため、春のうちに適切なメンテナンスをすることで、年間を通じた管理が楽になります。
ここでは、上記で紹介してきたポイントに加えて、春にお墓を清潔に保つための具体的な例をまとめます。
春の草取りと清掃を習慣化する
春は雑草が生え始める時期なので、早めの草取りと掃除を習慣化することが重要です。
春の草取り・清掃のポイント
春先(3月~4月)
冬の間に蓄積した落ち葉や枯れ草を取り除く。
霜が解けて土が柔らかくなっているため、雑草を根ごと抜きやすい時期。5月の手入れ
5月は雑草の成長が本格化する時期。月に1回は草取りを行い、除草剤の散布も検討。
春の墓石掃除
冬の汚れを落とす
冬の間についた砂埃や雨によるシミを、水拭きと柔らかい布で落とす。苔やカビのチェック
春は湿気が増えるため、墓石の隙間や影になっている部分に苔が生えやすい。専用洗剤やブラシを使って優しく落とす。
春のお墓参りに合わせてメンテナンスを行う
春のお墓参りと合わせてメンテナンスを行うと、効率よくお墓を清潔に保つことができます。
春のお墓参りと手入れのタイミング
春のお彼岸(3月)
雑草が生え始める前に防草対策を実施。墓石の洗浄や供花の交換を行い、清潔な状態を整える。ゴールデンウィーク(5月)
雑草が成長しやすい時期。本格的な夏前に草取りと清掃をしておくと、6月以降の負担を軽減。
長期的にお墓を維持するための春のチェックポイント
春のうちにお墓の状態をチェックし、必要な修繕やメンテナンスを計画しておくと、後々のトラブルを防げます。
墓石のひび割れやぐらつき
冬の寒暖差で墓石にひびが入ることがあるため、ひび割れやぐらつきを確認。気になる場合は、早めに石材店に相談する。墓誌や戒名彫刻の確認
新たに彫刻が必要な場合は、春のうちに依頼すると、お盆までに間に合う。墓地の水はけの状態
春の雨が多い時期に、水たまりができていないかを確認。水はけが悪い場合は、排水対策や砂利の追加を検討。
おわりに

春はお墓のメンテナンスに最適な時期です。
この時期に草取りや防草対策をしっかり行うことで、年間を通じてお墓をきれいに保つことができます。
定期的なお墓の手入れを習慣化し、家族が安心してお参りできる環境を整えましょう。
ぜひ本記事を参考に、お墓の春の手入れに役立ててください。
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